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一進一退の攻防 KAO OK

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平和の祭典の裏側で、NATOとロシアがウクライナをめぐり一進一退の攻防を繰り返している。今回の攻防は長期化する恐れがあり、ロシアが西ヨーロッパとの冷戦関係に変化の兆しを与えたとする専門家のコメントにドキッとさせられた。

「戦争を望んでいない」と言う指導者たちの言葉を信じたい。世界の秩序が乱れるようなことは決して起きてはならない。

他方、不謹慎ではあるが、万が一にも有事が起きてしまえば、日本に暮らす私たちの生活にも大きな影響を与える。

LNGの高騰によって、電気やガスの料金が上がることは想像に容易い。しかし、あまり気づかれていないところでは、小麦などの食料品が今よりさらに高騰する懸念がある。

ロシアは世界最大の小麦輸出国であり、ウクライナも小麦やトウモロコシなどの幅広い農産物を輸出している。穀物の相場はトウモロコシの価格が上昇すれば、代替品の大豆も釣られて価格が上昇する仕組みだ。多くの食品に値上げの波が襲ってくることを理解しておかなくてはならない。

国内に目をやると、日用品最大手の花王と神奈川を地盤とするスーパー・オーケーが商品の値上げをめぐって攻防を見せている。

低価格が売りのオーケーが花王からの値上げに反発し、商品の取り扱いを約3割カットした。

ニュースにも取り上げられたため、すぐ次の日には「顧客の要望に応じて取り扱いの再会を検討する」とのリリースがあったが、コメント欄では原材料の高騰に苦しむメーカーに理解を示す声と、安さを維持するために徹底した姿勢を貫くオーケーを支持する声で、さながら場外乱闘を見せていた。

今回のウクライナをめぐる攻防が、メーカーと小売の攻防をさらに加熱させてしまうことになるのか。そんなことにはなって欲しくないが、ウクライナに暮らす人々が抱えているリスクを考えれば、ちっぽけな問題に過ぎないのだろう。